L-Triangle!1あとがき
- 2014/02/10
- 16:07
『L-Triangle!』一話でした。登場人物の名前が番号、ということで緊張感もへったくれもありませんが、大丈夫、そのうち慣れます(笑)。123は、正確にはルシファー1、ルシファー2、ルシファー3の略です。作品に三人も出せればさすがに満足です。とか言ってまだ増えますが。ルシファーとミカエル以外に同名は出てきませんので、そのへんは安心してください。今回は、主要キャラの顔見せということで長編になりました。この先は...
L-Triangle!1-9(完結)
- 2014/02/10
- 15:47
光が、弾け飛んだ。驚愕する周囲を前に、2がゆっくりと立ち上がる。銀の鎧を身にまとい、背には、優美な3対の翼。その姿は、天使たちが気圧されるほどに、美しい。3ミカに憑依されつつもかろうじて自我を保っていたピリポが、歓声を上げた。「ゆ……勇者様……!勇者様だ!」「バカな!最大浄化を受けて、消滅しないなど!」「うお、何だこの恰好……いやに懐かしいじゃねえか」動揺する周囲とは裏腹に、当の2は顔を引きつらせる。こ...
L-Triangle!1-8
- 2014/02/10
- 15:39
建物は、床がところどころ抜け落ちているほど、古いものだった。2が玄関のホールに立ち入ると、神聖な結界が廃墟を包み込んだ。「……くだらねえ小細工なんかやってねえで、姿を見せろ!」結界の影響により不快な耳鳴りを感じ、2が声を張り上げる。ほどなくして、多数の気配がホールに現れた。「神が直接清められた聖水を全身に受け、この結界の中でも動き回れるとは……大したものね」嘲りの声がホールに響いた直後、天界の追手が、...
L-Triangle!1-7
- 2014/02/08
- 17:20
2の世界。地獄の空は、今日も憂鬱である。ちなみに、空の下は更に憂鬱だ。罪人たちの苦痛の呻きが、絶え間なく聞こえてくるのだから。常人ならば気が狂うほど恐ろしい光景も、地獄の管理者であり、支配者である悪魔たちにとっては、日常の一コマでしかない。地獄の王・ルシファーである2も、今日も淡々と執務室で事務仕事を片付けていた。「……はぁ」「ため息多いな。何回目だ?」2と同室で、PCに向かって入力仕事をしている親友...
L-Triangle!1-6
- 2014/02/08
- 16:28
それから数日が経過した、異世界の街・ナンナルの屋敷。アスタロトが、3の背に手を当てて浄化している。しかし、いくら力を注いでも、3の背中に翼は生えなかった。「……やっぱり、だめみたいだね」ため息をついて、3は上着を手にとった。この街で新たに購入したそれに、無造作に袖を通す。「私にもっと力があれば……。申し訳ありません」アスタロトが、無念そうに肩を落した。彼の服装も、3と似た雰囲気の、簡素なシャツとチュニ...
L-Triangle!1-5
- 2014/02/08
- 10:51
2の世界。今日も地獄は、罪人たちの悲鳴が絶えない。視察のため、2は地獄中を飛び回っていた。親友や部下たちが、彼につき従う。護衛というよりは、2の仕事のサポート役と言った方が正しい。「仕事、たまってんなー……まあ、自業自得だけどよ」「まあまあ、頑張って片づけようぜ。終わったら飲みにつき合えよ!オールするぞ!」「お、いいっすね、久々に!」書類と罪人たちの苦しむさまを交互に見比べながら、2がうんざりしたよ...
L-Triangle!1-4
- 2014/02/07
- 19:05
どこまでも続くアスファルトの道を、一台のバイクが、風となって駆け抜けていく。その背後から、迫る影があった。それは、異世界の街・ナンナルに襲来した怪物と全く同じ、仮面の人形の姿をしていた。怪物は、鋭利な両腕を振り回し、車体を削っていく。追跡を振り切るのは困難だと判断し、バイクは火花を散らしながら停止した。乗り手の青年めがけて怪物の攻撃が殺到するが、彼は跳躍してかわす。空中で一回転して、青年……3は、そ...
L-Triangle!1-3
- 2014/02/07
- 18:44
2の世界の、地獄。2は、罪人の阿鼻叫喚やら虐げる悪魔やらを見ていた。その姿は罪人たちが虫けらに見えるほど巨大で、禍々しい体色をしており、頭には山羊の角。大きく開かれた口からは、鋭い牙と、赤い舌が見え隠れしていた。罪人の体をかじったり、悪魔たちに発破をかけたりするのも彼の仕事の一つだが、今日は気が乗らない。先日の、1による指摘が、2に苛立ちを与えていた。(……別に、厄介事を押しつけられたわけじゃねえよ...
L-Triangle!1-2
- 2014/02/06
- 17:53
陽光が届かない、薄暗く寒々しい空の下。細剣のように尖った樹木がまばらに生えている以外は、岩が転がる荒野が延々と広がる。時折、大地の割れ目から火が噴き上がり、雷光が轟く。その地では、やせ細った、多くの人間たちが右往左往していた。彼らは、死人であり、生前に罪を犯したため、ここに放り込まれ、罰せられている。そう。ここは、地獄だった。死んだ罪人たちの行きつく先であり、悪魔たちの住処でもあるその地の中央に、...
L-Triangle!1-1
- 2014/02/06
- 16:45
始まりというのは、いつも唐突である。誰もいないはずの空き部屋に、蛍のような光が三つ灯ったのも、その光が、それぞれ軌跡を描き、魔方陣を形成したのも、全て、何の前ふりもなく起こった現象だった。三つの魔方陣が、雷のような音を立てて光の柱を天井へと吹き上げる。しばし雷光がはじけた後、三つの人影が、魔方陣の上にそれぞれ立っていた。「この俺様を召喚するとは大したやつだ!まずは褒めてやろう!」一人が、偉そうに胸...
ファンタジー駄文を掲載開始します。
- 2014/02/06
- 16:44
日々、多忙なのですが、今まで書き溜めていたファンタジー駄文(小説ですらない)をアップしていこうかと思います。ネット環境が整ったので、ウェブでも作業ができればいいな、ということで。自分の妄想と嗜好がごってり詰まった駄文なので、完全な自己満足です。魔王と勇者と天使と悪魔が異世界で的な話です。厨ニ病全開。ホモ要素・ノーマル要素両方アリ。グロ要素もちょいアリ。戦闘シーンは基本的にあまり書く気がなく、さっく...