L-Triangle!7-11(完結)
- 2014/10/20
- 20:35
屋敷を飛び出したものの、行くあてもないレミエルは、いつも空を飛ぶ練習をしている街はずれに来ていた。
「……ひっく、えぐ……っ」
しゃくりあげながら、とぼとぼと歩く。その細い背中に、声をかけてくる者がいた。
「あ、いたいた。やっぱりここだったか」
「……クレイオ君……」
真っ赤な目をして、レミエルが声の主を見遣る。クレイオが、彼女の方へ近づいてきていた。
「まあ、何て言うか……元気出せよ」
頭を掻きつつ、クレイオは不器用ながらも慰めの言葉を贈る。恋愛経験に乏しい彼に、気の利いた台詞が言えるわけがない。止まりかけていたレミエルの涙が、再びあふれてきた。
「だ、だって、だってぇ!ずっと、好きだったのにぃ……!」
「しょうがないだろ?フォースにその気がないんだから」
「ふえええええええん!!」
クレイオの無神経な追い打ちに、火がついたように泣き出す、レミエル。さすがにまずいと思ったか、クレイオは今更ながらフォローすることにした。
「ご、ごめん!えーとー、君、可愛いんだから、すぐに次の相手が見つかるって!」
「ぷえええええええ!!」
「ああもう、泣くなよ!そんなに泣くと、ブスになるぞ!?」
「びえええええええ!!」
クレイオが何かを言うごとに、レミエルの泣き声は激しさを増していく。その騒々しさに、街の人たちが何事かと様子を見に来た。
「何だ?痴話ゲンカか?」
「あーあ、あんな可愛い娘を泣かせて……」
「あれ?あの彼氏の方、どっかで見たことないか?」
「あいつ、クレイオだよ。アイドル勇者マリーの付き人の……」
野次馬の一人が、目ざとく指摘する。人々の冷たい視線が、クレイオに突き刺さった。
「うわあああああ!」
事態を収拾できず、クレイオは頭を抱えた。悪いのは3だというのに、いつの間にか自分のせいにされている。どうしようかと狼狽える彼の元に、救いの主が現れた。
「レミちゃん~!クレイオ~!」
レミエルを追ってきたマリーシアが、駆けてくる。困り果てたクレイオを見て大体の状況を察した彼女は、レミエルをそっと抱きしめた。
「レミちゃん、悲しかったね。よしよし」
「ふええ……マリーさぁん……」
甘えるように、レミエルがマリーシアにすがりつく。
「とりあえず、戻ろう?今後のことも、話し合わないとね」
子どもに接するように、マリーシアがレミエルを諭す。少し落ち着いたのか、レミエルはしゃくりあげつつ、頷いた。
屋敷の広間に戻ってきたレミエルは、今後について皆と相談することになった。
「さて……レミエル、君のことだけど」
「はいですぅ……」
咳払いをして、3がレミエルに視線を向ける。すっかり意気消沈したレミエルは、力なく相槌を打った。
「君が望むなら、私が君の身柄を預かろうと思う。それでいい?」
「…………」
3の申し出に、レミエルは答えなかった。俯いたままで、震えている。
「……レミエル?」
長い沈黙に不安になって、3がもう一度、彼女の名を呼ぶ。何かを悩んでいたレミエルは、勇気を振り絞って叫んだ。
「レミ……レミ……帰りたくないです!」
「ええ!?」
思わぬ拒絶に、3は驚愕する。堰を切ったように、レミエルは話し始めた。
「レミ、いっつも天使のお仕事を失敗して、怒られてました。お前はいらないって……もう一度浄化されてやり直せって、いつも言われてたんです……
帰ったって、レミの居場所なんて、どこにもないんです!」
悲痛な面持ちで、レミエルは打ち明ける。彼女は、その天真爛漫さから想像できないほど、過酷な境遇にいたのだ。3への恋心は、つらい現実から逃避するための唯一の慰めだったのかもしれない。
「いや、それは、天界の話で……私のところなら、そういうことはないから!」
狼狽えつつも、3は懸命にレミエルを宥める。3の配下である悪魔たちの中には、天界で落ちこぼれていたところを彼に拾われた者も大勢いるのだ。彼女を無碍に扱う者は一人もいないと断言できる。
されど、レミエルは首を縦には振らなかった。
「でも、でも!るっぴぃ、言ったじゃないですか!前世のレミは、とっても頭が良かったって。レミを見ていると、前世のレミを思い出しちゃうって!
こんなおバカで役立たずな今のレミを見たら、悪魔さんたちは、すっごくがっかりします!
そんなの……そんなの、つらすぎますよぉ……!」
レミエルが、しゃくりあげる。3は、彼女の言葉を否定できなかった。確かに、悪魔たちは前世のレミエルが再び采配をふるうことを待ち望んでいる。悪気がなくても、皆が落胆する様が、3には見えるようだった。そして、そのことでレミエルが傷つくことも。
「だから……だから、レミ、この世界にいたいんです。誰も前世のレミのことを知らないこの世界で、生きていきたいんです!」
涙を拭い、レミエルは宣言する。
「この世界に、残りたいってこと~?」
マリーシアが、のんびりと尋ねる。胸を張って、レミエルは答えた。
「はいですぅ。レミ、天使ですから、何とかなると思います!」
「その決意は、本物なの?」
「本物です!独りでも、頑張ります!」
マリーシアの問いに、レミエルは拳をぎゅっと握りしめながら返す。その瞳には、強い決意が宿っていた。
「そっかぁ……それなら……」
ふいに、マリーシアが動いた。意気込むレミエルの手をとって、にっこりと笑う。
「一緒に、旅をしましょ~」
「…………え?」
独立心に燃えていたレミエルが、固まる。いたずらっぽく、マリーシアは告げた。
「私、レミちゃんのこと、気に入っちゃった~。可愛いし、素直だし、昔の私みたいで、放っておけないし~」
過去を懐かしむように、マリーシアが遠い目をする。彼女も、かつて夢見がちな恋をしたことがあるのかもしれない。そんなことを想起させる口振りだった。
「……マリー……」
「いいわよね?クレイオ」
呆然としつつ、クレイオがマリーシアに声をかける。アイドル勇者は、旅の連れにウインクした。あきらめたように、クレイオが脱力する。
「……しょうがないな」
「ホ、ホントに……?」
おろおろしながら、レミエルがマリーシアとクレイオを交互に見る。信じられないという気持ちで、胸がいっぱいだった。
「レミちゃんは、私たちと一緒は、イヤ?」
「うれしいです!すっごく、すっごくうれしいですぅ!!」
すねたように、マリーシアが聞いてくる。首を扇風機のように振り回し、レミエルは頬を紅潮させた。
「マリーさん……本当に、いいの?」
遠慮がちに、3がマリーシアに確認をとる。彼にとっても、レミエルにとっても最良の展開だが、果たして吟遊詩人二人にメリットはあるのだろうか。
「旅は道連れ、世は情けよ~」
マリーシアが、どんと胸を張る。彼女の決断に、異を唱える者はいなかった。
かくして、はた迷惑な捨て天使は居場所を手に入れた。レミエルを加えた吟遊詩人一行は、そのまま旅を続けることとなる。
それから、また数日。ナンナルの屋敷には、今日もルシファー達が集まっていた。3が、自分の世界から持ち込んだ菓子類を振る舞う。他世界の食物に、1と2は興味津々だ。
「レミエル……うまくやっていけるかな」
ハーブティーを淹れつつ、3がレミエルの身を案じる。彼女は、すでに旅の空の下だ。
「クレームがついたら、迷わず返品を受け入れろよ?」
白いふわふわした菓子をほおばりつつ、2が3に忠告する。綿菓子とマシュマロが混合したような奇妙な歯触りが、つかみどころがなくて面白い。
「それは、もちろんそうするつもりだよ」
当然だというように、3は頷いた。彼にも、レミエルの保護者はあくまで自分だという責任感くらいはある。
「空が飛べて、回復の術を持ってるっていうなら、この世界には貴重だと思うんだがな……あの性格じゃ、厳しいか」
「その辺は、彼女の成長に期待するさ」
2の分析を聞きながら、3は苦笑する。今は下級天使だが、レミエルは元々、彼と肩を並べるほどの力の持ち主だったのだ。きっと、いつかはマリーシア達の役に立つだろう。そう信じたい。
「……あ、そうだ。フォース、お前、キリヤに礼言っとけよ?お前の弟に捨てられたあのガキを最初に拾ったの、あいつだからな」
青い練り菓子との赤い粉末を懸命に混ぜ合わせていた1が、3に進言する。再会した時点では何も言っていなかったが、キリヤ達もおそらくはレミエルのことを気にかけているだろう。世話になった以上、彼らにもきちんと報告するのが筋だと1は思った。
「キリヤ君が?わかった、今からでも行くよ」
1の提案を快諾し、3が立ち上がる。
「お、それならエストのとこもついでに行っとけ。あのガキが迷子になった時に、保護して説教かましてた」
そこへ、2がすかさず話に加わる。それと同時に、彼は壁際のチェストを漁り始めた。
「……色んなところに迷惑をかけてるなあ、レミエル……」
呆れつつ、3が肩をすくめる。引き出しから小包を二つ取り出し、2は3に突き付けた。
「それとな、これもついでに頼むわ。街のガキどもから、ユーリス宛だ」
「いいよ。ちゃんと渡しとく」
小包を受け取り、勇者たちの大体の居場所を教えられて、3は大空へ飛び立った。
彼は、まだ知らなかった。
キリヤとエストが、未だに3とレミエルが恋人同士だと勘違いしたままだということを。
キリヤに冷ややかな対応をされ、エストに彼女の扱いについて叱責されて、3は、誤解を解くのに大いに苦労するはめになるのだった。
「……ひっく、えぐ……っ」
しゃくりあげながら、とぼとぼと歩く。その細い背中に、声をかけてくる者がいた。
「あ、いたいた。やっぱりここだったか」
「……クレイオ君……」
真っ赤な目をして、レミエルが声の主を見遣る。クレイオが、彼女の方へ近づいてきていた。
「まあ、何て言うか……元気出せよ」
頭を掻きつつ、クレイオは不器用ながらも慰めの言葉を贈る。恋愛経験に乏しい彼に、気の利いた台詞が言えるわけがない。止まりかけていたレミエルの涙が、再びあふれてきた。
「だ、だって、だってぇ!ずっと、好きだったのにぃ……!」
「しょうがないだろ?フォースにその気がないんだから」
「ふえええええええん!!」
クレイオの無神経な追い打ちに、火がついたように泣き出す、レミエル。さすがにまずいと思ったか、クレイオは今更ながらフォローすることにした。
「ご、ごめん!えーとー、君、可愛いんだから、すぐに次の相手が見つかるって!」
「ぷえええええええ!!」
「ああもう、泣くなよ!そんなに泣くと、ブスになるぞ!?」
「びえええええええ!!」
クレイオが何かを言うごとに、レミエルの泣き声は激しさを増していく。その騒々しさに、街の人たちが何事かと様子を見に来た。
「何だ?痴話ゲンカか?」
「あーあ、あんな可愛い娘を泣かせて……」
「あれ?あの彼氏の方、どっかで見たことないか?」
「あいつ、クレイオだよ。アイドル勇者マリーの付き人の……」
野次馬の一人が、目ざとく指摘する。人々の冷たい視線が、クレイオに突き刺さった。
「うわあああああ!」
事態を収拾できず、クレイオは頭を抱えた。悪いのは3だというのに、いつの間にか自分のせいにされている。どうしようかと狼狽える彼の元に、救いの主が現れた。
「レミちゃん~!クレイオ~!」
レミエルを追ってきたマリーシアが、駆けてくる。困り果てたクレイオを見て大体の状況を察した彼女は、レミエルをそっと抱きしめた。
「レミちゃん、悲しかったね。よしよし」
「ふええ……マリーさぁん……」
甘えるように、レミエルがマリーシアにすがりつく。
「とりあえず、戻ろう?今後のことも、話し合わないとね」
子どもに接するように、マリーシアがレミエルを諭す。少し落ち着いたのか、レミエルはしゃくりあげつつ、頷いた。
屋敷の広間に戻ってきたレミエルは、今後について皆と相談することになった。
「さて……レミエル、君のことだけど」
「はいですぅ……」
咳払いをして、3がレミエルに視線を向ける。すっかり意気消沈したレミエルは、力なく相槌を打った。
「君が望むなら、私が君の身柄を預かろうと思う。それでいい?」
「…………」
3の申し出に、レミエルは答えなかった。俯いたままで、震えている。
「……レミエル?」
長い沈黙に不安になって、3がもう一度、彼女の名を呼ぶ。何かを悩んでいたレミエルは、勇気を振り絞って叫んだ。
「レミ……レミ……帰りたくないです!」
「ええ!?」
思わぬ拒絶に、3は驚愕する。堰を切ったように、レミエルは話し始めた。
「レミ、いっつも天使のお仕事を失敗して、怒られてました。お前はいらないって……もう一度浄化されてやり直せって、いつも言われてたんです……
帰ったって、レミの居場所なんて、どこにもないんです!」
悲痛な面持ちで、レミエルは打ち明ける。彼女は、その天真爛漫さから想像できないほど、過酷な境遇にいたのだ。3への恋心は、つらい現実から逃避するための唯一の慰めだったのかもしれない。
「いや、それは、天界の話で……私のところなら、そういうことはないから!」
狼狽えつつも、3は懸命にレミエルを宥める。3の配下である悪魔たちの中には、天界で落ちこぼれていたところを彼に拾われた者も大勢いるのだ。彼女を無碍に扱う者は一人もいないと断言できる。
されど、レミエルは首を縦には振らなかった。
「でも、でも!るっぴぃ、言ったじゃないですか!前世のレミは、とっても頭が良かったって。レミを見ていると、前世のレミを思い出しちゃうって!
こんなおバカで役立たずな今のレミを見たら、悪魔さんたちは、すっごくがっかりします!
そんなの……そんなの、つらすぎますよぉ……!」
レミエルが、しゃくりあげる。3は、彼女の言葉を否定できなかった。確かに、悪魔たちは前世のレミエルが再び采配をふるうことを待ち望んでいる。悪気がなくても、皆が落胆する様が、3には見えるようだった。そして、そのことでレミエルが傷つくことも。
「だから……だから、レミ、この世界にいたいんです。誰も前世のレミのことを知らないこの世界で、生きていきたいんです!」
涙を拭い、レミエルは宣言する。
「この世界に、残りたいってこと~?」
マリーシアが、のんびりと尋ねる。胸を張って、レミエルは答えた。
「はいですぅ。レミ、天使ですから、何とかなると思います!」
「その決意は、本物なの?」
「本物です!独りでも、頑張ります!」
マリーシアの問いに、レミエルは拳をぎゅっと握りしめながら返す。その瞳には、強い決意が宿っていた。
「そっかぁ……それなら……」
ふいに、マリーシアが動いた。意気込むレミエルの手をとって、にっこりと笑う。
「一緒に、旅をしましょ~」
「…………え?」
独立心に燃えていたレミエルが、固まる。いたずらっぽく、マリーシアは告げた。
「私、レミちゃんのこと、気に入っちゃった~。可愛いし、素直だし、昔の私みたいで、放っておけないし~」
過去を懐かしむように、マリーシアが遠い目をする。彼女も、かつて夢見がちな恋をしたことがあるのかもしれない。そんなことを想起させる口振りだった。
「……マリー……」
「いいわよね?クレイオ」
呆然としつつ、クレイオがマリーシアに声をかける。アイドル勇者は、旅の連れにウインクした。あきらめたように、クレイオが脱力する。
「……しょうがないな」
「ホ、ホントに……?」
おろおろしながら、レミエルがマリーシアとクレイオを交互に見る。信じられないという気持ちで、胸がいっぱいだった。
「レミちゃんは、私たちと一緒は、イヤ?」
「うれしいです!すっごく、すっごくうれしいですぅ!!」
すねたように、マリーシアが聞いてくる。首を扇風機のように振り回し、レミエルは頬を紅潮させた。
「マリーさん……本当に、いいの?」
遠慮がちに、3がマリーシアに確認をとる。彼にとっても、レミエルにとっても最良の展開だが、果たして吟遊詩人二人にメリットはあるのだろうか。
「旅は道連れ、世は情けよ~」
マリーシアが、どんと胸を張る。彼女の決断に、異を唱える者はいなかった。
かくして、はた迷惑な捨て天使は居場所を手に入れた。レミエルを加えた吟遊詩人一行は、そのまま旅を続けることとなる。
それから、また数日。ナンナルの屋敷には、今日もルシファー達が集まっていた。3が、自分の世界から持ち込んだ菓子類を振る舞う。他世界の食物に、1と2は興味津々だ。
「レミエル……うまくやっていけるかな」
ハーブティーを淹れつつ、3がレミエルの身を案じる。彼女は、すでに旅の空の下だ。
「クレームがついたら、迷わず返品を受け入れろよ?」
白いふわふわした菓子をほおばりつつ、2が3に忠告する。綿菓子とマシュマロが混合したような奇妙な歯触りが、つかみどころがなくて面白い。
「それは、もちろんそうするつもりだよ」
当然だというように、3は頷いた。彼にも、レミエルの保護者はあくまで自分だという責任感くらいはある。
「空が飛べて、回復の術を持ってるっていうなら、この世界には貴重だと思うんだがな……あの性格じゃ、厳しいか」
「その辺は、彼女の成長に期待するさ」
2の分析を聞きながら、3は苦笑する。今は下級天使だが、レミエルは元々、彼と肩を並べるほどの力の持ち主だったのだ。きっと、いつかはマリーシア達の役に立つだろう。そう信じたい。
「……あ、そうだ。フォース、お前、キリヤに礼言っとけよ?お前の弟に捨てられたあのガキを最初に拾ったの、あいつだからな」
青い練り菓子との赤い粉末を懸命に混ぜ合わせていた1が、3に進言する。再会した時点では何も言っていなかったが、キリヤ達もおそらくはレミエルのことを気にかけているだろう。世話になった以上、彼らにもきちんと報告するのが筋だと1は思った。
「キリヤ君が?わかった、今からでも行くよ」
1の提案を快諾し、3が立ち上がる。
「お、それならエストのとこもついでに行っとけ。あのガキが迷子になった時に、保護して説教かましてた」
そこへ、2がすかさず話に加わる。それと同時に、彼は壁際のチェストを漁り始めた。
「……色んなところに迷惑をかけてるなあ、レミエル……」
呆れつつ、3が肩をすくめる。引き出しから小包を二つ取り出し、2は3に突き付けた。
「それとな、これもついでに頼むわ。街のガキどもから、ユーリス宛だ」
「いいよ。ちゃんと渡しとく」
小包を受け取り、勇者たちの大体の居場所を教えられて、3は大空へ飛び立った。
彼は、まだ知らなかった。
キリヤとエストが、未だに3とレミエルが恋人同士だと勘違いしたままだということを。
キリヤに冷ややかな対応をされ、エストに彼女の扱いについて叱責されて、3は、誤解を解くのに大いに苦労するはめになるのだった。
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- テーマ:自作小説(ファンタジー)
- ジャンル:小説・文学
- カテゴリ:L-Triangle!7
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