L-Triangle!8-7(完結)
- 2014/12/02
- 20:19
ナンナルに着くなり、討伐隊は、神官長を始めとした街の住人達に暖かく迎えられた。
「おお、勇者殿!怪物蜂を無事に倒せたようですな!」
「ただいま戻りました、神官長様」
マトフィイが、ロードに声をかける。ロードは、彼に作戦の成功を報告した。うれしそうに、マトフィイは討伐隊の若者たちの顔を見渡す。そのうちのひとりも欠けていないことを、彼はとても喜んだ。
「君たちも、よくやってくれた!さあ、宴を開こうではないか!」
そしてそのまま、一行は中央広場へと向かう。祭りのご馳走が、すでに用意されていた。
無事に帰って来たからいいのだが、もし討伐隊が全滅していたらどうなっていたのだろうという不吉な思いが、2の胸中をよぎる。
考えても仕方ないので、2は隅っこで宴に参加することにした。テーブルに並べられた料理を適当に食い散らかしていると、1が彼の側にやってきた。
「なかなか戻ってこねえからどうしたのかと思ったら……何だこの騒ぎは」
「何かな、危険な魔物が出たらしい。で、無事に退治されたから、こうして祭りをやってるんだと」
骨付き肉を頬張りつつ、2は1に説明する。それなら食べなければ損だと、1も料理に手を伸ばした。
「ロード様、ばんざーい!」
「ロード様、素敵~!」
中央広場の噴水前では、人々がロードを褒め称えている。当のロードは、慣れているのか適当に手を振り返していた。
「はあ……ったく、いい気なもんだぜ。お前も何か活躍しろや、勇者サマ」
つまらなそうに、1が2のわき腹をつつく。怪物の親玉を倒したのは2なのだが、そんなことは彼の知るところではない。
「うるせえよ。これで、あの勇者も満足して帰ってくれるだろうし、結果オーライだ」
ふてくされつつ、2は手近なところにあった果実にかぶりついた。
そこへ、好き勝手に飲み食いする二人に、取り巻きをうまくまいたロードが声をかけてきた。
「やあ。楽しんでる?」
「こっち来んなよ。目立つだろ」
心底嫌そうに、1が追い払う仕草をする。今、人々の注目は、この勇者にある。現に、彼の動向を、多くの者が遠巻きに見ていた。
「つれないなあ……僕らは友だちじゃないか」
「いつからそうなったんだよ!」
馴れ馴れしいロードに、1は即座にツッコミを入れる。彼としては、このうさんくさい勇者と友好関係を築いた覚えはない。
「まあまあ。今回のところはこれで帰るからさ。そんなに嫌わないでよ」
1を軽く宥めてから、ロードは、懐から一枚の紙を取り出した。それを、2に手渡してくる。
「はいこれ、約束のサイン」
「さっきの、本気にしたのか!?いらねえっつってんだろ!?」
ロードからの迷惑な贈り物を、2は拒否した。
「お、何だこれ」
好奇心をくすぐられた1が、2の代わりに紙を受け取って読み上げる。
「……紹介状……?」
「エルファラ教会って知ってる?僕、そこに顔がきくんだ。困ったことがあったら、使うといいよ」
得意げに、ロードが自慢する。紹介状には、『エルファラ騎士団最高指揮官・ロード』と署名が入っていた。
「エルファラ教会って確か、この世界で一番有名な教会だよな……」
1の横から、2が紹介状を覗き込む。このエルファラ騎士団最高指揮官というのがどれほど偉いのかは、現時点で彼らには推測しようがなかった。
「おい、もらっとけ。何となく便利そうだ」
権力のにおいを感じ取った1が、2にそんなことを言う。この世界での社会的地位がない彼らにとっては、使えるアイテムかもしれない。
「僕は普段、教会の総本山のメイルードってところにいるからさ。それを持って、いつでも遊びに来てよ。もちろん、育勇会への入会も大歓迎だよ!」
爽やかに言い残し、ロードはマトフィイ達のところへ戻って行った。
「何か、いいものもらったみてえだな」
満更でもなさそうに、1が紹介状をはためかせる。
「エルファラ教会、か……」
その隣で、2はあれこれと考え込んでいた。
中央広場の端で、リルが控えめにご馳走をつついている。視線の先にいるのは、二人のルシファーだ。
「……いない」
二人に感づかれないように気をつけながら、リルはぽつりと呟く。
「せっかく、見に来てやったのに。気の利かない男」
テーブルの脚を軽く蹴り、リルは不機嫌なままで料理を口に運んでいた。
怪物蜂を退治してから、数日後。ルシファー達は、いつもの屋敷に集まっていた。今日は、3もいる。話題の中心はもちろん、ロードがナンナルを訪れたことについてだ。ちなみに、当のロードは、とっくの昔にこの街を去っている。
「へえ……そんなことがあったんだ」
近所からもらった焼きたてのアップルパイを切り分けつつ、3が月並みな感想を言う。今回の一件ではまったくの蚊帳の外だったことを、彼は残念に思っていた。
「妙なやつだったな。悪いやつではねえと思うが」
皿を受けとり、2はアップルパイにかぶりついた。案の定、舌を火傷して顔をしかめる。
「そうだな。いいものくれたし」
1が、ロードからもらった紹介状を3に見せる。
「エルファラ教会の紹介状、かあ……そう言えば、教会でどんなことを教えているのか、全然知らないなあ」
紹介状に目を通しながら、3は今更のように気がついた。事あるごとに教会を訪れているものの、礼拝に参加したことがなかったのだ。
「教えっつったら、神を崇めよーとかそんなんだろ」
「神なんかいねえのにな」
残り少なくなってきたアップルパイを取り合いながら、1と2が茶化す。3ですらこうなのだから、彼ら二人が教義に関心があるわけがない。
「何だか面白そうだし、今度行ってみようかな?総本山へ」
紹介状を丁寧に封筒にしまい、3は目を輝かせる。暇なときにこの世界のあちこちへ行くことがある彼だが、メイルードという名には聞き覚えがない。おそらくは、行ったことがない街だろうと、3は期待に胸を躍らせた。
「教会参りの次は総本山に巡礼かあ?信心深いことで」
皮肉っぽく、2が3を揶揄する。聖人のお手本のような3の行動は、悪魔の王の自覚があるのかと疑いたくなるほどだ。
「ナンナル以外の街も、もう少し見てみたいからね。それに、新しい出会いもあるだろうし」
「巡礼じゃなくてナンパかよ」
「どうせ拝謁するなら、性別もわからない神様より、可愛い女の子だよ。そう思わない?」
ジト目になる2に、3は涼しい顔で同意を求める。当然ながら、いい反応は返ってこなかった。
「お前……やっぱり、悪魔だわ。欲にまみれすぎ」
呆れて物も言えず、2はソファーに寝転ぶ。悪魔だと認められたのがうれしいのか、3はそれを見て、満足そうに笑っていた。
エルファラ教会総本山・メイルード。中央塔の一角に、教祖シュトラーセの私室はある。帰還するなり、ロードはそこへ来るよう命じられた。
「おかえりなさい、ロード。服を脱いで、こちらへ」
いすに腰掛けたままで、シュトラーセはロードを手招きする。返事をせずに、ロードはドア付近に留まった。そんな彼に、教祖は再度告げる。
「これは命令ですよ」
「…………はい」
観念して、ロードはシュトラーセの前に立つ。軍服を脱ぎ捨てると、裸の胸にシュトラーセはそっと触れた。
「……少し、いたんでいますね。ひびが入るほどではないけれど」
丹念に診察しながら、シュトラーセは指を滑らせる。焦らすような手つきに、ロードは微かに身じろぎした。
「ナンナルの件の報告を聞きましょうか」
指の動きはそのままに、シュトラーセはロードを促す。悩ましげな吐息を漏らし、ロードは彼の命令に従った。
「……ナンナルには、おそらく魔王が三体います。そのうちの、二人に接触しました」
「君は、彼らに勝てそうですか?」
シュトラーセの手が、背中に回る。抱きしめられるかたちになり、ロードは彼の胸元で呟いた。
「……今は、まだ。ですが、いずれは越えてみせます」
「……そうですか。なら、協力してあげましょう」
そう言うなり、シュトラーセは、ロードを床に突き倒した。起き上がろうとする彼の背に、鞭を振るう。
唐突な衝撃に、ロードは呻き声を上げた。
「何を苦しむのですか?勇者は、戦えば戦うほど強くなる。そう、傷つけば、傷つくほど、力が増すのですよ。現に……ほら、もう傷が癒え始めている」
シュトラーセが、鞭の跡を指し示す。赤く腫れあがっていた傷は、薄くなってきていた。
「聞くところによると、魔王の封印にも失敗したそうですね。これは、徹底的に鍛えなくてはなりません。嬉しいですか?」
「…………」
ロードは、答えない。怒りを表に出すまいと尽力しているものの、シュトラーセにはわかっていた。ロードに近づき、つま先でその顔を上向かせる。
「嬉しくないのですか?それとも……私が、憎い?」
「…………いいえ」
歯噛みしつつも、ロードは首を振った。わざとらしいほど大げさな身ぶりで、シュトラーセは安堵する。
「なら、良かった。君を、処分したくはありませんからね。せっかく、ここまで育てたのですから」
あからさまな脅しに、ロードはぴくりと反応する。ここで、どうすればいいかはわかっている。勇者は、教祖にひざまずくことで服従の意を示した。
「ロード……私の、最高傑作。これからも、エルファラ神のために、尽力するのですよ。わかりましたね?」
満足し、シュトラーセは彼を優しく抱きしめる。唇を噛みしめて、勇者は、じっと耐えていた。
「おお、勇者殿!怪物蜂を無事に倒せたようですな!」
「ただいま戻りました、神官長様」
マトフィイが、ロードに声をかける。ロードは、彼に作戦の成功を報告した。うれしそうに、マトフィイは討伐隊の若者たちの顔を見渡す。そのうちのひとりも欠けていないことを、彼はとても喜んだ。
「君たちも、よくやってくれた!さあ、宴を開こうではないか!」
そしてそのまま、一行は中央広場へと向かう。祭りのご馳走が、すでに用意されていた。
無事に帰って来たからいいのだが、もし討伐隊が全滅していたらどうなっていたのだろうという不吉な思いが、2の胸中をよぎる。
考えても仕方ないので、2は隅っこで宴に参加することにした。テーブルに並べられた料理を適当に食い散らかしていると、1が彼の側にやってきた。
「なかなか戻ってこねえからどうしたのかと思ったら……何だこの騒ぎは」
「何かな、危険な魔物が出たらしい。で、無事に退治されたから、こうして祭りをやってるんだと」
骨付き肉を頬張りつつ、2は1に説明する。それなら食べなければ損だと、1も料理に手を伸ばした。
「ロード様、ばんざーい!」
「ロード様、素敵~!」
中央広場の噴水前では、人々がロードを褒め称えている。当のロードは、慣れているのか適当に手を振り返していた。
「はあ……ったく、いい気なもんだぜ。お前も何か活躍しろや、勇者サマ」
つまらなそうに、1が2のわき腹をつつく。怪物の親玉を倒したのは2なのだが、そんなことは彼の知るところではない。
「うるせえよ。これで、あの勇者も満足して帰ってくれるだろうし、結果オーライだ」
ふてくされつつ、2は手近なところにあった果実にかぶりついた。
そこへ、好き勝手に飲み食いする二人に、取り巻きをうまくまいたロードが声をかけてきた。
「やあ。楽しんでる?」
「こっち来んなよ。目立つだろ」
心底嫌そうに、1が追い払う仕草をする。今、人々の注目は、この勇者にある。現に、彼の動向を、多くの者が遠巻きに見ていた。
「つれないなあ……僕らは友だちじゃないか」
「いつからそうなったんだよ!」
馴れ馴れしいロードに、1は即座にツッコミを入れる。彼としては、このうさんくさい勇者と友好関係を築いた覚えはない。
「まあまあ。今回のところはこれで帰るからさ。そんなに嫌わないでよ」
1を軽く宥めてから、ロードは、懐から一枚の紙を取り出した。それを、2に手渡してくる。
「はいこれ、約束のサイン」
「さっきの、本気にしたのか!?いらねえっつってんだろ!?」
ロードからの迷惑な贈り物を、2は拒否した。
「お、何だこれ」
好奇心をくすぐられた1が、2の代わりに紙を受け取って読み上げる。
「……紹介状……?」
「エルファラ教会って知ってる?僕、そこに顔がきくんだ。困ったことがあったら、使うといいよ」
得意げに、ロードが自慢する。紹介状には、『エルファラ騎士団最高指揮官・ロード』と署名が入っていた。
「エルファラ教会って確か、この世界で一番有名な教会だよな……」
1の横から、2が紹介状を覗き込む。このエルファラ騎士団最高指揮官というのがどれほど偉いのかは、現時点で彼らには推測しようがなかった。
「おい、もらっとけ。何となく便利そうだ」
権力のにおいを感じ取った1が、2にそんなことを言う。この世界での社会的地位がない彼らにとっては、使えるアイテムかもしれない。
「僕は普段、教会の総本山のメイルードってところにいるからさ。それを持って、いつでも遊びに来てよ。もちろん、育勇会への入会も大歓迎だよ!」
爽やかに言い残し、ロードはマトフィイ達のところへ戻って行った。
「何か、いいものもらったみてえだな」
満更でもなさそうに、1が紹介状をはためかせる。
「エルファラ教会、か……」
その隣で、2はあれこれと考え込んでいた。
中央広場の端で、リルが控えめにご馳走をつついている。視線の先にいるのは、二人のルシファーだ。
「……いない」
二人に感づかれないように気をつけながら、リルはぽつりと呟く。
「せっかく、見に来てやったのに。気の利かない男」
テーブルの脚を軽く蹴り、リルは不機嫌なままで料理を口に運んでいた。
怪物蜂を退治してから、数日後。ルシファー達は、いつもの屋敷に集まっていた。今日は、3もいる。話題の中心はもちろん、ロードがナンナルを訪れたことについてだ。ちなみに、当のロードは、とっくの昔にこの街を去っている。
「へえ……そんなことがあったんだ」
近所からもらった焼きたてのアップルパイを切り分けつつ、3が月並みな感想を言う。今回の一件ではまったくの蚊帳の外だったことを、彼は残念に思っていた。
「妙なやつだったな。悪いやつではねえと思うが」
皿を受けとり、2はアップルパイにかぶりついた。案の定、舌を火傷して顔をしかめる。
「そうだな。いいものくれたし」
1が、ロードからもらった紹介状を3に見せる。
「エルファラ教会の紹介状、かあ……そう言えば、教会でどんなことを教えているのか、全然知らないなあ」
紹介状に目を通しながら、3は今更のように気がついた。事あるごとに教会を訪れているものの、礼拝に参加したことがなかったのだ。
「教えっつったら、神を崇めよーとかそんなんだろ」
「神なんかいねえのにな」
残り少なくなってきたアップルパイを取り合いながら、1と2が茶化す。3ですらこうなのだから、彼ら二人が教義に関心があるわけがない。
「何だか面白そうだし、今度行ってみようかな?総本山へ」
紹介状を丁寧に封筒にしまい、3は目を輝かせる。暇なときにこの世界のあちこちへ行くことがある彼だが、メイルードという名には聞き覚えがない。おそらくは、行ったことがない街だろうと、3は期待に胸を躍らせた。
「教会参りの次は総本山に巡礼かあ?信心深いことで」
皮肉っぽく、2が3を揶揄する。聖人のお手本のような3の行動は、悪魔の王の自覚があるのかと疑いたくなるほどだ。
「ナンナル以外の街も、もう少し見てみたいからね。それに、新しい出会いもあるだろうし」
「巡礼じゃなくてナンパかよ」
「どうせ拝謁するなら、性別もわからない神様より、可愛い女の子だよ。そう思わない?」
ジト目になる2に、3は涼しい顔で同意を求める。当然ながら、いい反応は返ってこなかった。
「お前……やっぱり、悪魔だわ。欲にまみれすぎ」
呆れて物も言えず、2はソファーに寝転ぶ。悪魔だと認められたのがうれしいのか、3はそれを見て、満足そうに笑っていた。
エルファラ教会総本山・メイルード。中央塔の一角に、教祖シュトラーセの私室はある。帰還するなり、ロードはそこへ来るよう命じられた。
「おかえりなさい、ロード。服を脱いで、こちらへ」
いすに腰掛けたままで、シュトラーセはロードを手招きする。返事をせずに、ロードはドア付近に留まった。そんな彼に、教祖は再度告げる。
「これは命令ですよ」
「…………はい」
観念して、ロードはシュトラーセの前に立つ。軍服を脱ぎ捨てると、裸の胸にシュトラーセはそっと触れた。
「……少し、いたんでいますね。ひびが入るほどではないけれど」
丹念に診察しながら、シュトラーセは指を滑らせる。焦らすような手つきに、ロードは微かに身じろぎした。
「ナンナルの件の報告を聞きましょうか」
指の動きはそのままに、シュトラーセはロードを促す。悩ましげな吐息を漏らし、ロードは彼の命令に従った。
「……ナンナルには、おそらく魔王が三体います。そのうちの、二人に接触しました」
「君は、彼らに勝てそうですか?」
シュトラーセの手が、背中に回る。抱きしめられるかたちになり、ロードは彼の胸元で呟いた。
「……今は、まだ。ですが、いずれは越えてみせます」
「……そうですか。なら、協力してあげましょう」
そう言うなり、シュトラーセは、ロードを床に突き倒した。起き上がろうとする彼の背に、鞭を振るう。
唐突な衝撃に、ロードは呻き声を上げた。
「何を苦しむのですか?勇者は、戦えば戦うほど強くなる。そう、傷つけば、傷つくほど、力が増すのですよ。現に……ほら、もう傷が癒え始めている」
シュトラーセが、鞭の跡を指し示す。赤く腫れあがっていた傷は、薄くなってきていた。
「聞くところによると、魔王の封印にも失敗したそうですね。これは、徹底的に鍛えなくてはなりません。嬉しいですか?」
「…………」
ロードは、答えない。怒りを表に出すまいと尽力しているものの、シュトラーセにはわかっていた。ロードに近づき、つま先でその顔を上向かせる。
「嬉しくないのですか?それとも……私が、憎い?」
「…………いいえ」
歯噛みしつつも、ロードは首を振った。わざとらしいほど大げさな身ぶりで、シュトラーセは安堵する。
「なら、良かった。君を、処分したくはありませんからね。せっかく、ここまで育てたのですから」
あからさまな脅しに、ロードはぴくりと反応する。ここで、どうすればいいかはわかっている。勇者は、教祖にひざまずくことで服従の意を示した。
「ロード……私の、最高傑作。これからも、エルファラ神のために、尽力するのですよ。わかりましたね?」
満足し、シュトラーセは彼を優しく抱きしめる。唇を噛みしめて、勇者は、じっと耐えていた。
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- テーマ:自作小説(ファンタジー)
- ジャンル:小説・文学
- カテゴリ:L-Triangle!8
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