戦え!厚樫山六神将!①
- 2016/08/15
- 20:17
<審神者サイド>
誰が呼んだか、厚樫山六神将。
それは、刀剣男士たちの戦場のひとつ・厚樫山で異常なほどドロップする刀たちの総称である。
メンバーは、山伏国広・燭台切光忠・獅子王と、太刀から打刀に転向した和泉守兼定・大倶利伽羅・同田貫正国の六名から成り、今日もまた、三日月宗近やら蛍丸やらを捜索する審神者たちの元に、大挙して押しかけるのだ。
そのため、大太刀やレア太刀を主力とするベテラン審神者たちには軽視されがちだが、うちのような弱小本丸にとっては、期待の新人である。戦場にて練度上げに励む彼らの様子を見ようと霊視鏡を覗き込んでみれば、ちょうど敵を斬り伏せたところであった。
「ちっ……まだ、一刀両断ってわけにはいかねえか」
汗を拭いながら、同田貫正国が舌打ちする。彼の攻撃は敵の刀装を削ったものの、息の根を止めるまではいかなかったようだ。一撃が重い太刀と比べ、打刀は敵を討ちもらすことがよくある。
「そう焦んなって!最初のうちは俺もそうだった」
同田貫の肩を叩くのは、他の五人より一回り練度が高い和泉守兼定だ。本丸に一足先に来た先輩として、メンバーをうまく率いてくれている。
「攻撃も大事だけどさ、敵の陣形がわかるとすっげー有利になるんだよなー」
同田貫と和泉守の間に、獅子王が割り込む。敵の陣形を事前に察知できるかどうかで、戦況は大きく変わる。練度が低い彼らが偵察に成功できる確率は、今のところ五分五分と言ったところだ。
「さっきの戦いでは、伽羅ちゃんが敵陣形に気づいてくれたんだよね」
「…………ふん」
助かったよ、と燭台切光忠が大倶利伽羅に笑顔を向ける。対する大倶利伽羅は不愛想だが、どこか満更でもなさそうに見えた。ずっとこのメンバーで出陣しているため、孤独を好む傾向にある大倶利伽羅も、彼らには気を許しているようだ。
「改善点があるというのはいいことではないか!鍛える良い指針になるのである!」
朗らかに笑って、山伏国広が場を纏めた。雑談はこれまで、と彼らは歩を進める。
「早く強くなって、他のやつらに追いつきてえな」
「おお、打倒一軍!いいじゃねえか」
同田貫と和泉守が、こんなことを言っている。彼らがライバル視しているのは、我が本丸に初期からいる小狐丸と一期一振だ。前の主から引き継いだということもあって、この二振の練度の高さは群を抜いている。二人がめったに顕現しない珍しい刀だということも、同田貫たちの対抗心を刺激しているのだろう。
目標とする相手がいるというのは良いことである。
さて、当の二振が何をしているのかというと……。
「ううっ……なぜ、私ではだめなのです」
「そう嘆くな、一期よ。女人にふられるなど、いつものことではないか」
執務室の隅っこでうずくまっている一期一振に、小狐丸が慰めだか追い打ちだかわからない言葉をかけている。
何でも、口説いていた女性を通りすがりの鶴丸国永にかっさらわれたらしい。素敵な女性との交際を夢見て街をほっつき歩いては玉砕している一期一振だが、今回も縁がなかったようだ。
「せっかく近侍の当番が回ってきてぬしさまと二人きりになれたというのに、何故いつも邪魔が入るのじゃ」
一期一振の髪をかき回しつつ、小狐丸はぶつくさと文句を言っている。頭頂部が禿げ上がり、太鼓腹を抱えた中年オブ中年審神者の儂に好意を寄せる小狐丸は、この本丸でも有数の変わり種だ。
「やはり、私のような男は女性から見てつまらないのでしょうか?いっそのこと、ちょい悪路線でも目指した方が……」
「この愚か者!」
「あうっ」
自虐的な愚痴を垂れ流していた一期一振の頬を、小狐丸がひっ叩いた。頬を押さえて呆然とする一期一振を見下ろし、指を突き付ける。
「お前の強みはその真面目さであろう!?自分自身を偽って、その辺のつまらぬ女に好かれてどうなるというのじゃ!それよりも、お前の良さを認めてくれる相手を探すべき!そうではないか!?」
「小狐丸……!」
一期一振が、目を潤ませる。小狐丸の演説に感銘を受けたらしく、彼は立ち上がった。
「私が間違っていました……!恋人は、一人いればそれで十分ですよね……!」
「うむ。精進せよ」
偉そうに頷く小狐丸に礼を言い、一期一振は退室していく。ふう、とため息をついた小狐丸は、儂の方へとすり寄って来た。
「やっと二人きりになれましたね、ぬしさま」
にんまりと笑みを浮かべて、小狐丸が腕を絡めてくる。いくら相手が美形と言えど、男色には興味がない儂としては、適当にいなすより他はない。和泉守たちの様子を確認すべく霊視鏡に目を向けると、敵本陣への道を逸れてしまったらしい彼らは、帰還準備をしているところであった。
「第一部隊がじきに帰還する。迎えに行くぞ」
小狐丸の頭をぽんぽんと叩いてやる。少し残念そうにしていたが、基本的に職務に忠実な小狐丸は、了解の意を示した。
本丸の城門にて、和泉守たちを迎える準備をする。途中、遠征帰りの者たちとすれ違ったが、いくら待っても和泉守たちの姿は見えなかった。まさかゲートが故障したか、と城門付近にある時間転移装置を確認したが、変わったところはない。何かトラブルに巻き込まれたのでは、と小狐丸とともに首をひねっていると、ゲートが開いて和泉守たちが姿を現した。
「おお、いつまでも帰って来んから心配したぞ!」
胸をなでおろし、和泉守たちの元へ駆け寄る。皆がなぜか不機嫌そうにむっつりとしていることに気づき、儂は眉をひそめた。
「……何か、あったか?」
困惑する儂の眼前に、同田貫が何かを突き出してくる。それは、小柄な一人の女子だった。純朴で、意志の強そうな、それでいてどこか疲れきった顔つきの彼女は、その赤い袴姿からして、審神者見習いであることがわかる。
「な、なぜお前たちがよその見習い殿を連れている!?まさか、誘拐でもしてきたか!?」
「そんなことしねえよ」
怒気をはらんだ声色で、同田貫は儂の言葉を否定する。ならばなぜ、と問う前に、彼らはきっぱりと宣言した。
「主、こいつを一人前の審神者にするぞ!レア太刀どもを見返してやるんだ!」
<見習いサイド>
太刀の一撃を受けた敵が、真っ二つになって倒れ伏す。
刀を納めた刀剣男士は、物憂げにため息をついた。
「やはり、いつもと勝手が違うと調子が狂うな」
こちらの方をちらりと見て、三日月宗近がそう言うと、他の刀剣男士たちも次々に同意した。
「まったく……主の命令でなければ、天下五剣のこの俺が、そなたのような未熟者の指揮などに誰が従うものか」
心底忌々しげに、三日月が冷たい視線を投げかけてくる。先ほどの戦闘で不利陣形を引いたのは、私の判断ミスだ。こちらとしては、委縮するよりほかはない。
「形勢不利もこれで三回目だぞ。ここまで来るともう驚きも何もないな」
もっとも、こんな驚きは求めていない、と鶴丸国永が冷笑する。顔は笑みを作っているが、その目は全く笑っていなかった。
「それとも、君の無能さに驚いてもらおうって?はは、悪い冗談だ」
「戦いは嫌いですが……不出来な指揮官の元での戦いはもはや意味すらありません……」
「弟たちに近づかないでいただきたい。悪い影響を受けたら取り返しがつきませんからな」
鶴丸に続いて、江雪左文字と一期一振からも叱責を受ける。彼らの言い分はもっともだ。研修の一環とはいえ、一介の見習いに過ぎない私が彼らを率いて無様な醜態をさらしているのだから。
悪いのは、私なのだ。
だから、ここで泣いたりしてはいけないのだ。
目に力を入れて、涙を流さないようにと耐える。
「まあ、そういじめてやるな」
針のむしろのこの状態で、助け舟は意外なところから来た。鶯丸が、他の刀剣男士たちをなだめる。
「せめて、最後くらいは穏やかに見送ってやろうじゃないか。……彼女とは、ここでお別れなのだからな」
「え……!?」
「主から、彼女が審神者として不適合ならばここに置いて帰還せよという命令が出ている」
鶯丸から衝撃的な発言を聞き、私は仰天した。ここは、演練場などではない。時を渡った先にある、戦場のど真ん中だ。そこに置き去りにされるということは、すなわち死を意味する。
「お、お待ちください!命ばかりはお助けを!」
必死になって、鶯丸にすがりつく。けれど、私の手は、乱暴に振り払われた。
「気安く俺に触れてくれるな。茶がまずくなる」
嫌悪感を隠そうともせず、きっぱりと拒絶される。これ以上、何かをすれば、斬って捨てる……そう言外に告げられたような気がして、私は身を竦ませた。
ここでどうにか刀剣男士たちを説得せねば、確実に死ぬというのに、回転が鈍い私の頭では、良い案が浮かばない。
「では、せいぜい頑張って生き延びることだ、未熟な者よ」
青ざめてもたついている私にそう言い捨てて彼らが背を向けようとしたその時、
「おいおい、さっきから聞いてりゃ、ずいぶんな態度じゃねえか」
近くの茂みががさがさと音を立て、別の刀剣男士たちの部隊が姿を現した。この戦場で練度を上げている途中だったのだろうか、彼らの服装は血と埃に汚れている。
「何だ、お前たちは……薄汚いなりをして」
不快そうに、三日月が眉を顰める。
「この程度の戦場で傷を負うような練度が低い者たちが、俺の行く手を遮ろうとはな。まったく、身の程知らずもいいところだ」
「んだと!?」
三日月の高慢と言える態度に、後から来た刀剣男士たちは激怒する。刀に手をかけようとする仲間をなだめたのは、白頭巾をかぶった刀剣男士……山伏国広だった。
「同田貫殿、和泉守殿、落ち着かれよ。……先ほどから見受けるに、貴殿らは主を戦場に捨てていくつもりだと判断していいのだな?」
「主?笑わせるな。そいつはただの見習いだ。それも、度が過ぎた未熟者のな」
山伏国広の問いに、三日月が嘲りとともに答える。場を取り持つために中立的な態度をとろうとしていた山伏の眉間に、皺が寄った。
「見習いと言えど、戦えぬ者をみすみす死地に置き去りにするのは、あまりに非人道的な行為ではないか」
「今は戦争中だ、使えぬ者は斬り捨てるくらいの冷酷さを持たねば、生き残れぬ。そういうものよ」
「……なるほど」
山伏国広が、三日月の言い分を受け入れたように頷く。仲間が反論するより先に、彼は私の体をこちらへと引き寄せた。
「貴殿らがそういう腹積もりならば、見習い殿はこちらで保護しても問題ないな?」
「え……?」
山伏国広の提案に驚いて、私は彼の顔を見る。山伏は、私を安心させるかのように、力強く微笑んだ。
「どういうつもりだ。その見習いを連れ帰り、政府に訴えでもするつもりか?言っておくが、俺たちの主はそのようなことでは失脚せんぞ」
「そんなくだらぬこと、我らの主は興味がないであろうよ」
三日月の牽制に、山伏は静かに首を振ることで返す。
「遥か先にある勝利より、目の前で困っている者に手を差し伸べることが大事だと、主は言っている。拙僧は、主の考えに沿う行動をとりたいと常日頃から考えているのだ」
「ふん、甘いな」
山伏の主張を鼻先で笑い飛ばしたのは、鶯丸だった。
「だが、そちらがそのつもりならば好都合。その見習い、煮るなり焼くなり好きにするといい」
「未熟な刀剣どもに、未熟な見習い。驚きも何もない組み合わせだな」
好き勝手なことを言い残して、三日月率いるレア刀剣たちは去っていった。彼らの姿が完全に見えなくなり、ぎすぎすとしていた場の空気がふっと緩む。
「ったく!何だってんだあの野郎どもは!」
黒装束の刀剣男士……同田貫正国が、怒りに任せて木に拳をぶつける。
「あの高慢ちきども、どこかで見たことがあるぜ。ありゃ、青の君の刀剣男士だな」
「ご存じなのですか?」
黒い長髪の刀剣男士・和泉守兼定が、冷静に分析する。その推測が当たっていることに驚いて、私は彼に声をかけた。
「ああ。この界隈で有名人だからな。度が外れた能力と、度が外れた性根の悪さを併せ持つ、最悪な女審神者。だろ?」
同意を求められ、私は返答に窮する。彼の言う通り、私が先ほどまで世話になっていた審神者は、青の君と呼ばれていた。常に青みがかった着物を身にまとった、氷を連想させる美女で、その気性も血が通わぬ氷そのもの。私は、彼女と、彼女の刀剣たちに幾度も己の失敗を責め立てられていた。
「そんなに心配しなくていいよ。僕たちの主は、優しいからね」
「顔はちょっと怖いけどな!」
私を慰めるように、眼帯をした刀剣男士・燭台切光忠が優しく微笑む。その隣で、二カッと歯を見せて笑うのは、金髪の刀剣男士の獅子王だ。
「……ここにこれ以上いても意味がない。戻るぞ」
色黒の刀剣男士が、彼らがもと来た方向を指し示す。彼の名は、確か大倶利伽羅だ。
「あーったく……腹が立つったらないぜ!何とかあいつら見返せねえかな」
歩きながら、同田貫がイラついたようにぼやく。
「あいつら、皆レア太刀だ。刀装を三つも持ちやがる。そう簡単には勝てねえよ」
同田貫に反論するのは、和泉守だ。しかし、彼とて三日月たちに怒りを感じなかったわけではないらしい。現に、先ほどから落ち着きなく髪をずっといじっている。
「それでも、練度を上げりゃ話は違ってくる……だろ?」
同田貫が、獰猛な笑みを浮かべる。和泉守も、それに無言で同意した。刀剣男士たちは、戦い続けていればやがて練度が上がる。能力的に差があろうとも、遠戦や陣形の有利不利で戦況を覆すことは不可能ではない。
じゃあ、私は……?
レア太刀軍団との戦いを想定して対策を練る二振りの後ろで、ふと思う。レア刀剣たちにバカにされたのは彼らだけではない、私もだ。むしろ、私の方が彼らよりも遥に多く、罵声を受けてきた。それなのに、このまま黙って泣き寝入りをしなければならないのだろうか。
「あのっ……!」
そんなのは嫌だ、と思ったと同時に、声が出た。驚いて、私を囲むように移動していた同田貫たちが視線を向けてくる。
「わ、私も、強くなりたいです!このまま黙ってばかにされたままでいるなんて……そんなのは、嫌です!!」
私の発言が意外だったのだろう。刀剣男士たちは顔を見合わせた。しばし無言での視線のやり取りが交わされ、やがて結論が出る。彼らを代表するように、山伏国広が私の肩を力強く叩いた。
「心得た。ともに、高みを目指そうぞ!」
刀剣男士たちの表情が、先ほどよりも柔らかいものになる。私は、強い決意とともに、はい、と返事を返した。
<審神者サイド>
よその見習い殿を保護して帰還してきた刀剣男士たちを迎え、立ち話も何だから、と儂は大広間に移動した。落ち着いたところで、見習い殿が審神者の師であるはずの青の君と彼女の刀剣男士たちにきつく当たられていたことや、危うく戦場に置き去りにされるところだったことを聞き、儂は言葉を失う。
「弱い者いじめをするなんて、刀剣男士の風上にも置けませんね!ファッキンソードちんちんミニマムサイズってやつです!」
広間でごろごろしていた鯰尾藤四郎が、話を盗み聞きして憤り、意味不明な言葉をわめく。そのミニマムサイズの中に自分の兄の同位体が含まれていることについては、どうでもいいらしい。
「そういうことだから、こいつをここに置いてやってもいいだろ?な、主」
「お願いします!もう、青の君の本丸には戻りたくないのです!」
皆を代表して、和泉守が進言してくる。隣に座っていた見習い殿も、深々と土下座をしてきた。
「頭を上げてくれ、見習い殿。同業者の卑劣な行いを謝罪したいのはこちらの方じゃよ」
緊張と恐怖のあまり肩を震わせる見習い殿に声をかける。驚いたように、彼女は恐る恐るこちらを見た。
「見習い殿が良いと言うのならば、この本丸で再度研修を受けられるように政府に話を通そう。それでいいじゃろうか?」
「……っ、ありがとうございます!」
泣きそうな表情で、見習い殿が礼を言う。彼女の世話は和泉守たちに任せることにして、儂は研修の手続きをするべく執務室へ向かうことにした。
「それにしても、青の君か……」
廊下を歩きつつ、己が渋い表情になるのがわかる。青の君は、儂にとっても浅からぬ因縁がある相手だ。
「我らの天敵にございますな」
ともに歩く小狐丸の表情も硬い。それもそのはず、青の君との縁は、この本丸の前任者であり、彼の元の主でもある審神者に起因しているのだ。
この本丸の前任者は、赤の君と呼ばれており、青の君と対を成す実力者だった。しかも、青の君は前任者に恋慕の情を抱いていたらしい。その想い人を打破して本丸を引き継いだ儂は、彼女にとって憎むべき仇敵というわけだ。
「まあ、今回の件は、担当を通してのやり取りになるじゃろうから、青の君と直接顔を合わせることはなかろうて」
執務室にて、パソコンを起動させる。ふと画面の端を見ると、新着メールが二通届いていた。何だろうと思って開いてみると、一つは件の青の君からのもので、
『貴方にわたくしの代わりに見習いを育てるという栄誉を与えて差し上げます。返答はいりません』
という、簡潔だが高慢さがあふれ出るメールだった。
「……まあ、これで先方とのやり取りをする手間が省けたな」
ため息をつきながらも、良い方に解釈することにする。儂を元気づけるように、小狐丸が無言で肩をもんでくれた。さて、もう一通のメールはと言うと、こちらも知った顔からのものだった。
『じゃがいもがたくさんとれたから、お裾分けをしたいです。今日の夕方、そちらにお邪魔してもいいでしょうか?』
隣の本丸の、シライさんからのメールである。隣と言っても、本丸はそれぞれ別次元に存在しているため、敷地が繋がっているわけではない。各本丸に割り振られている番号が隣同士ということで、ずっと近所づきあいを続けているのが、このシライさんだった。
「じゃがいもか。ならば、こちらからもタマネギをお裾分けしよう」
「それがよろしゅうございますな。畑仕事の者たちに、声をかけて参ります」
頷いて、小狐丸が席を立つ。シライさんは不思議な御仁で、嫌なことがあって落ち込んでいるときに、まるでタイミングを合わせたかのように連絡がある。本人は少し変わっているが、優しい方なのだということは儂もこの本丸の刀剣男士たちも理解していた。
シライさんのメールに和んだところで、儂は新人研修の計画を練ることにする。前回は、ブラック審神者と勘違いされたり、前任者の亡霊が大暴れしたりと色々あったが、今回は穏便な研修ができそうだ。
今回も見習い殿が何か得られるものがあるような、良い研修にしよう。儂は、己に気合いを入れて、腕まくりをした。
スポンサーサイト
- テーマ:刀剣乱舞-ONLINE-
- ジャンル:ゲーム
- カテゴリ:刀剣乱舞小説
- CM:0
- TB:0